SHINGO Bevy Shad ~Silent Version~ Debut!!
Lucky Craft U.S.A. x SHINGO

日本で生まれたクランキング技術で、必ず必要なのが“巻いて、止める”といった止めるアクション。日本ではアメリカよりも釣り場における一人一人の占有面積が小さい為、オープンウオーターでのクランキングであっても、“止める”といったアクションをつけてフォローバスに食わせのタイミングを与えてあげる事がとても大切なのだ。ウイードエッジでのクランキングにとても適していて、スモールマウスバスやスポテッドバスなどと相性がいい。

 
「初めまして!SHINGOです!!」
この度、数奇の縁があってラッキークラフトの一員となりましたので皆様にご報告を致します。
「新参者ですが、どうぞ宜しくお願いします!」
と言う訳なので簡単な自己紹介をさせてもらいます。
 
「自然好きな少年」
1966年11月16日東京は葛飾の生まれ。少年期まで埼玉県八潮市や東京都足立区で育ちました。幼少の頃から釣りや虫取りに興じるあまり幼稚園は中退。とにかく家にいるよりは、外にいる事が好きなようでした。当然の如く自然が大好きで、生き物が大好きです。特に水辺の生き物に興味が湧き、遊びながらに泳ぐ事を覚え、潜る事も覚えました。季節では夏が大好きです。
 
 
「電気から化学へ…」
それでも、なぜか最終学歴は夜学ではありますが東京電機大学にて弱電の勉強(?)をして無事4年で卒業をしました。偶然に運命のバス釣りをしてしまったのは、大学2年後半の時に怪我をして仕事を辞めた後、期限付きで早稲田大学理工学部の学生職員に再就職して間もない頃で、確か大学3年生の春に印旛沼に友人と行き始めて「あッ」言う間にどっぷりと嵌まりました。
将来は手に職が欲しいという思いで電気のプロを目指し東京電機大学に通っていましたが、職員時代の早稲田大学理工学部にある環境保全センターで有機廃液処理という仕事をし、「化学って面白いかも…」と好奇心のかたまりである私は、ここでの経験をすればするほど化学(主に分析)に興味を持ってしまい、その為に某企業の分析センターに就職する事になりました。
 
「バス釣りを求めて」
この化学の道でプロになろうと志しながらも、大学を卒業する21才の時、分析センターへの就職を決めたと同時期に、幼少の頃からの自然との触れ合いを求めてJBTAに登録しプチバスプロもしていました。
某企業の1セクションである分析センターでは、主に無機分析や水質分析等を中心に11年間勤めました。並行でやっていたプチバスプロ歴の試合成績や成果も紆余曲折しながも11年が経つ事で、いつしか「リーマン・SHINGO」というパートタイムプロでも少数のコアのファンを掴み、一流のスポンサーにも恵まれました。ただ心の中では「もしリーマンでなければ誰も応援も相手もしてくれないのか?…本物のプロってなんだ?…」というフレーズがリフレインする毎日を送っていたように思います。するとドラマ以上の運命の悪戯で、数回の転職後の2004年より晴れて「ほぼフルタイムのバスプロ」になりました。しかし現実は厳しく、七転八倒の日々を送りながら今も生きています(苦笑)。今年から『45s(シンゴーズ)』というブランドを立ち上げて様々な事に挑戦しています。
そんな中、2007年の春にラッキークラフトとの偶然の出会いがありました。
この時に私がロッドやルアーについて生意気にも語った内容が良かったのか?悪かったのか?はわかりませんが…、これまた数奇の縁が逢ってサポート選手の一人としてお世話になる事になりました…。
 
 
「全ては未来の為に…」
SHINGOの性格上、現在も様々な事を同時に進行しています。釣りだけに縛られないで自然環境保全やエコロジー関係の事柄にも顔を出しています。
 
「SHINGOの釣り」
釣りに関しては、「ルアーで釣れる魚は(イカ・タコも)全て釣ります」。フレッシュ・ウォーター、ソルト・ウォーターを問いません。だから私の大好きで愛用しているラッキークラフトの製品は主に『ベビーシャッド』、『ポインター(ビーフリーズ)』、『LV500』、『ワンダー』『ベビークランク』です。これらでトラウト、ソルトもこなします。
 
 
【主な優勝戦績】
1998年
JBW第5戦の野尻湖戦優勝
2004年
JBM第3戦霞ヶ浦優勝
KB日韓親善大会優勝
2006年
KB韓国プロ大会優勝
JBTOP50第4戦の桧原湖戦優勝
【その他の戦績】
思い起こせば結構あります。それは別の機会に(笑)
 
「ベビーシャッドとの出会い」
 

ラッキークラフト社のデビュー作といってもいい『ベビーシャッド』との出会いは衝撃的であった。私のバス釣りが、バスフィッシングに変わったと言っても過言ではない。私の記憶が確かなら、1994年3月のJBマスタープロトーナメント河口湖戦での出来事であった。
当時の早春の河口湖は冬である。富士山に近い山上湖であるため5月の連休が春である。3月とは名ばかりの春なので防寒具に身を包みながらの釣りである。兎に角、私には劇的に渋い状況であった。有名なマスターのバスプロとはいえノーフィッシュの選手が多数続出しても不思議ではない試合。そんな状況下で私は通称ハワイエリアと呼ばれる、冬のバスが越冬して早春の声と共に徐々に越冬行動から回復するバスが多いエリアにいた。当時はキーパーの25cmのバスを釣るのが難しく、我慢に我慢を重ねて忍耐で感じた1日2~5回程しかないバイトを取り、慎重にランディングしてもノンキー(23cm~24.8cm)で、精神的にも辛い試合だった。その時の優勝者が杉戸繁伸プロであった。そして彼の初優勝を飾ったときに使ったのが、発売から3日目のベビーシャッド50SPだった。これは、あまりにも有名な話でありご存じの方も少なくないだろう。

この時偶然にも彼のエリアと私のエリアは近かった。私は水深4m前後で高さ10cm位のウィードに絡むスポットを1/16ozのジグヘットにミニチュー(SHINGO改造バージョン)をセットし、耐え忍ぶ釣りを展開中していた。
何気に20m程先で釣りを始めた選手が、いきなりバスを掛けランディングした。
「へェー」
その5分後に、またも同じ選手がバスを掛けてランディング。
「おお?」
そのまた5分後に、またまた同じ選手がバスを掛けてランディング。
「なんだー信じられん…」
しかも全て入れ替えをしていた…。
まるで悪夢である。
そのまま他のエリアに移動していった彼の後ろ姿を、ただボッーと見送っていた。
私は辛うじて2本キャッチしてウエインしたが、あまりにもショッキングであった。
翌日の大会の二日目は試合時間が13時までの正味6時間弱しかないので、焦らないように同じエリアで釣りをし、1本でもウエインをと思い釣りを展開していた。
ただ初日に見た光景が頭に残り、なかなか思うような釣りができないでいた。
奇跡の1本をランディングしたのが、開始から2時間以上が経った午前10時過ぎである。
「よっしゃーー」
周りのエリアがさらに釣れない為か、徐々に船団ができてきた。
そんな中を昨日の彼が現れた。
いい場所は空いていない。
そんな状況下でも彼だけがバンバンと釣っていく。
気が付けば一時間程で入れ替えを終えて出て行く彼の後ろ姿を、昨日同様にただボッーと見送っていた。
「なんなんだーーーー」
その時の疑問は表彰式の時に、ブッチギリの優勝をした杉戸君のコメントで明らかになった。その時のべビシャを手に入れるのに2ヶ月近くの日数がかかった。私が一応に使いこなすまでに更に2年以上の月日がかかった。今ではHNKLのザッカー、K-Ⅱ、エバグリのスピンムーブと共に、未知の可能性を秘めているルアーの一つと私は思い、様々な場面、場面で使い分けている。
そして、SHINGO初めてのミッションが、私の大好きなベビーシャットを現代に蘇らせる事だった。

 
Revitalize(復元された鼓動)
 

Revitalize(復元された鼓動)これは、re・vitalizeという動詞で「(他)~に新しい活力[力, 生命]を与える。」、「他に再び生気[生命]を与える、 ~を生き返らせる、 ~を復興させる。」という意味を持つ言わば造語であります。しかし、Revitalize(復元された鼓動)というキーワードは素適な響きではありませんか?

完成された「本物」として君臨するベビーシャッドのチューニングを依頼された時は鳥肌が立ちました。

突然の話(ミッション)ならプレゼンテーションに時間が掛かりますが、SHINGO的にはいくつかの改造したベビシャのバージョンがありました。
その一つがサイレント仕様です。
これは、スレやすい日本のメジャーフィールドで有効な手段の一つです。
私はプレッシャーに敏感でナーバスになりやすいビックバス対策の為に改造した、サイレント仕様のベビシャを使っていました。改造した副産物的にですが、浮力が上がるためにフックがオリジナルの細軸フックでなく、レギュラー軸のフックに変える事も可能ですので、ビックバスを攻略するには最高です。(その他の改造品については…御楽しみにお待ち下さい)

まあ簡単(?)な改造の割りに、とても面倒臭い作業ですがご紹介します。
①頭に穴を空けて中に入っているスチールビーズを抜く。抜いたら穴をパテで埋める。
②腹(Bevyの文字eかvの文字)に穴を空けて中に入っているガラスビーズを抜く。抜いたら穴をパテで埋める。
③フロントフックの真後ろに小さな穴を空けてガラスビーズを固着させる(外すと、バランスと強度に不安があるのと、外した後の処理が難しいので…)。
④フロントフック用のアイの前で、リップの下の間に板オモリを張り付けバランスを取る。
この時の量(重さ)でフローティング、サスペンドにわける。
⑤乾燥し、各場所が固着しパテが固まったら、水を入れたバケツにベビシャを入れ、「傾かない」、「水の浸入がない」モノだけを選び、パテ埋めした跡を綺麗に鑢で整え色を塗り、乾燥したらコーティングして一応完成で。最終チェックに釣り場で実際にキャストしバスを釣り、耐久性等を確認してOKがでたら完成である。
まぁ、私の技術では10個改造して2~5個しか最終でOKがでません(苦笑)。
試合の度に1個、2個がロストしては涙した経験が多々あります。しかも2007年のJBTOP50での霞戦で全て失い途方に暮れていました。

なので、この『サイレントバージョンのベビシャ開発』は私個人的にも最優先で行いたいミッションの一つであります。そこでラッキークラフトにお願いして「今ある型に固定シンカーを入れた物」を想定するシンカー固定をした各バージョンを依頼しました。もしダメなら内部のレールや、構造を改造し直す必要があると思いましたが流石は本家、頭に固定したシンカーだけでいけそうです。それは10年前には無かった素材、高比重のタングステンボールがあるお陰です。
最終版のベビシャの特徴として「泳ぐ姿勢」は若干大人しく、「止まる姿勢」は同じ、これにビックバス対応のフックが装着可能となりました。
「安心してビックバスを相手にして下さい」

私は『アルファーサイト』というオリジナル特殊偏光レンズを制作するお手伝いをするにあたり「色(色彩)」の勉強をしました。レンズマスター坂本氏に指南を受けて判った事柄が沢山ありました。巷で言われている事と違うため、多くの方々が勘違いしやすいルアーカラーの真実に少し近付く事ができました。この「色」のコントロールをし、最高に活用するために試行錯誤した結晶(成果)を『ルアーカラー配色パターンの基本12色』として生み出しました。(本当はシークレットにしたかったのですが…)
HMKLのルアーでザッカー、K-Ⅱ、ジグミノーにSHINGOカラーとして一部(8色)のカラーが採用されています。
SHINGO限定カラーの最大の特徴は「サイトドット」と、「バイトモアードット」です。
「サイトドット」は、遠くにキャストしたミノーの位置を把握しやすくするため、ヘッド部に配色されたオレンジ色の目印です。これを頼りにルアーの位置を把握し、その周囲を注意深く見渡すことにより三次元でバイトの瞬間を確認できます。そして、三次元ゆえに障害物に対してタイトな攻めが可能となります。このサイトドット(目印)は、下からも後ろからも見えないので、バスに警戒される心配もありません。(ファンタジーモス、江戸山吹、ゴールドスパークに採用)
この「サイトドット」は、SHINGOが普段使用しているα-sight(偏光グラス)を基準に見やすいよう設定してあり、特に「シューティングレッド」と「シャイニーアンバー」との相性は抜群です。
「バイトモアードット」は、小川健太郎氏が提唱している“魚眼レンズ理論”を勉強し影響を受けたので導入しました。私の解釈でルアーのお尻にドットを配置し、バスのバイト率をアップさせるという仕掛けです。(レモンライムチャート、江戸山吹、ゴールドスパークに採用)
SHINGOカラーは全部で基準色が12色です。これにミノー用、シャッド用、クランク用と若干のカラー違いによる使い分けが必要となるのです。実に奥が深い。
留めは、小林重工の遊び心と魚の気持ち(生物的反応)を現在も勉強中で、これを融合する事でさらに面白いルアーが出来そうです。

出来上がったサンプルを手元に桧原湖でニヤニヤしながら一人黙々とテストを繰り返し、スモールは当然ですが、尺ヤマメ、尺イワナ、40アップのサクラマスと期待以上の釣果がありました。(できれば試合でいい成績を残してから発売したかったのですが…)

こうして、ベビーシャットは「Revitalize(復元された鼓動)」を得て現代に姿を現す事になりました。
私なりに最高に仕上げました。
「後は皆様に使って頂くだけです」



マット チャート
オーロラ ゴールド
オーロラ プロ ブルー
オーロラ ゴースト ワカサギ
ゴースト アユ
 
文:SHINGO 写真:市川喜栄
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