Revitalize(復元された鼓動)これは、re・vitalizeという動詞で「(他)~に新しい活力[力, 生命]を与える。」、「他に再び生気[生命]を与える、 ~を生き返らせる、 ~を復興させる。」という意味を持つ言わば造語であります。しかし、Revitalize(復元された鼓動)というキーワードは素適な響きではありませんか?
完成された「本物」として君臨するベビーシャッドのチューニングを依頼された時は鳥肌が立ちました。
突然の話(ミッション)ならプレゼンテーションに時間が掛かりますが、SHINGO的にはいくつかの改造したベビシャのバージョンがありました。
その一つがサイレント仕様です。
これは、スレやすい日本のメジャーフィールドで有効な手段の一つです。
私はプレッシャーに敏感でナーバスになりやすいビックバス対策の為に改造した、サイレント仕様のベビシャを使っていました。改造した副産物的にですが、浮力が上がるためにフックがオリジナルの細軸フックでなく、レギュラー軸のフックに変える事も可能ですので、ビックバスを攻略するには最高です。(その他の改造品については…御楽しみにお待ち下さい)
まあ簡単(?)な改造の割りに、とても面倒臭い作業ですがご紹介します。
①頭に穴を空けて中に入っているスチールビーズを抜く。抜いたら穴をパテで埋める。
②腹(Bevyの文字eかvの文字)に穴を空けて中に入っているガラスビーズを抜く。抜いたら穴をパテで埋める。
③フロントフックの真後ろに小さな穴を空けてガラスビーズを固着させる(外すと、バランスと強度に不安があるのと、外した後の処理が難しいので…)。
④フロントフック用のアイの前で、リップの下の間に板オモリを張り付けバランスを取る。
この時の量(重さ)でフローティング、サスペンドにわける。
⑤乾燥し、各場所が固着しパテが固まったら、水を入れたバケツにベビシャを入れ、「傾かない」、「水の浸入がない」モノだけを選び、パテ埋めした跡を綺麗に鑢で整え色を塗り、乾燥したらコーティングして一応完成で。最終チェックに釣り場で実際にキャストしバスを釣り、耐久性等を確認してOKがでたら完成である。
まぁ、私の技術では10個改造して2~5個しか最終でOKがでません(苦笑)。
試合の度に1個、2個がロストしては涙した経験が多々あります。しかも2007年のJBTOP50での霞戦で全て失い途方に暮れていました。
なので、この『サイレントバージョンのベビシャ開発』は私個人的にも最優先で行いたいミッションの一つであります。そこでラッキークラフトにお願いして「今ある型に固定シンカーを入れた物」を想定するシンカー固定をした各バージョンを依頼しました。もしダメなら内部のレールや、構造を改造し直す必要があると思いましたが流石は本家、頭に固定したシンカーだけでいけそうです。それは10年前には無かった素材、高比重のタングステンボールがあるお陰です。
最終版のベビシャの特徴として「泳ぐ姿勢」は若干大人しく、「止まる姿勢」は同じ、これにビックバス対応のフックが装着可能となりました。
「安心してビックバスを相手にして下さい」
私は『アルファーサイト』というオリジナル特殊偏光レンズを制作するお手伝いをするにあたり「色(色彩)」の勉強をしました。レンズマスター坂本氏に指南を受けて判った事柄が沢山ありました。巷で言われている事と違うため、多くの方々が勘違いしやすいルアーカラーの真実に少し近付く事ができました。この「色」のコントロールをし、最高に活用するために試行錯誤した結晶(成果)を『ルアーカラー配色パターンの基本12色』として生み出しました。(本当はシークレットにしたかったのですが…)
HMKLのルアーでザッカー、K-Ⅱ、ジグミノーにSHINGOカラーとして一部(8色)のカラーが採用されています。
SHINGO限定カラーの最大の特徴は「サイトドット」と、「バイトモアードット」です。
「サイトドット」は、遠くにキャストしたミノーの位置を把握しやすくするため、ヘッド部に配色されたオレンジ色の目印です。これを頼りにルアーの位置を把握し、その周囲を注意深く見渡すことにより三次元でバイトの瞬間を確認できます。そして、三次元ゆえに障害物に対してタイトな攻めが可能となります。このサイトドット(目印)は、下からも後ろからも見えないので、バスに警戒される心配もありません。(ファンタジーモス、江戸山吹、ゴールドスパークに採用)
この「サイトドット」は、SHINGOが普段使用しているα-sight(偏光グラス)を基準に見やすいよう設定してあり、特に「シューティングレッド」と「シャイニーアンバー」との相性は抜群です。
「バイトモアードット」は、小川健太郎氏が提唱している“魚眼レンズ理論”を勉強し影響を受けたので導入しました。私の解釈でルアーのお尻にドットを配置し、バスのバイト率をアップさせるという仕掛けです。(レモンライムチャート、江戸山吹、ゴールドスパークに採用)
SHINGOカラーは全部で基準色が12色です。これにミノー用、シャッド用、クランク用と若干のカラー違いによる使い分けが必要となるのです。実に奥が深い。
留めは、小林重工の遊び心と魚の気持ち(生物的反応)を現在も勉強中で、これを融合する事でさらに面白いルアーが出来そうです。
出来上がったサンプルを手元に桧原湖でニヤニヤしながら一人黙々とテストを繰り返し、スモールは当然ですが、尺ヤマメ、尺イワナ、40アップのサクラマスと期待以上の釣果がありました。(できれば試合でいい成績を残してから発売したかったのですが…)
こうして、ベビーシャットは「Revitalize(復元された鼓動)」を得て現代に姿を現す事になりました。
私なりに最高に仕上げました。
「後は皆様に使って頂くだけです」 |