私は気絶したように眠り、気が付くと午前5時、早速起床してプラをするためにシンガル貯水池へ向かう…。
途中朝飯をとる。韓国では朝からガッツリとお腹一杯食べる。韓国海苔巻きに卵でサンドした巨大な海苔巻き?を食べたが私は半分でギブアップ。
午前7時前にシンガル貯水池に到着。
水辺に立つ前に移動中の車の中で「昨晩に見たアオコの光景がウソでありますように…」と祈っていたのだが…。
そこには、予想以上の濃厚なアオコが一面に広がっていた…(注・ミドリのペンキをぶちまけたような)。
「濃厚すぎだよ…」そんな状況でも釣りをする。
バタバタとタックルと出船の準備をする。
日が射すと暑いが気温は32度である。日本の40度に比べればまし…でも、やっぱり蒸し暑い。
印旛沼のようなシンガル貯水池を呆然と眺め思考する。
「何をやろうか?」
ここシンガル貯水池は3回目なので多少の知識はあるのだが…。
「去年のパターンやエリアは通用するのか?」
兎に角、ココからはじめてみよう。
①シャッド(ラッキーのベビーシャッド、HNKLのザッカー)
②ミノー(ラッキーのビーフリーズ、HMKLのK-1)
③バイブレーション(LV500、スゴイバイブ)
④ノーシンカー(ゲーリーのカットテール4、5、6、ゲーリーの4インチグラブ、スワンプクローラー)
⑤ラバージグ(自巻きの1/4オンスに4インチグラブ、ゲーリークロー、ブラッシュホッグ、パワーホッグ)
⑥テキサスリグ(ヤマセンコー6、ブラッシュホッグ、パワーホッグ)
⑦ジャークベイト(HMKLの姫)、スピナーベイト(リミットメーカー、ザップ)
以上、7タックルを用意した。エレキで1周できるので状況判断を含めて取り合えず適当に1周する事にした。
「本能の赴くままに…ベストを尽くすか…」そんな気持ちである。
無風である。
少し前に大方の選手はスタートしていった。
静かな湖面の中を桟橋から沖に出て行く。
スタート地点の目前に“Hera・House”と呼ばれる、日本ではあまり見かけない水上コテージ風のフィッシングハウスがある。
その数は、正確ではないが数十個はあるだろう。
典型的なナイスなマンメイドストラクチャーである。
「バスも沢山ストックしていそうだ…」
バイブレーションで流しながら目ぼしい“Hera・House”をチェックしていると行き成り20m先位でボイルが起きた。
50cm位はあるバスが水面を蹴散らしてベイトを捕食している。
「デケーーー」
一気に釣り人モードに入る。
「あのバスが釣りたいぜーーー」
しかし、なぜか?なんでなのか?バスは反応しない。
流すスピードが速いのがいけないのか無反応である。
去年の感じでは30cm前後ならポロポロとバイトしてくれる印象があったのでショックである。
「韓国のバスもスレてきたのか…まぁ一周してから再度アタックするかな…」
プラをしながら移動していく先々で懐かしい韓国の選手達に会えた。
みんな(40名位)が
「SHINGOさんアンニョハセヨ!」
私も、「アンニョハセヨ!」
と、片言の言葉で挨拶を交わせる位になった。
そして、昨年良かったハンプに取り合えずチェックに入る。
記憶を頼りに山立てしたポイントを見ながら近づいていくと、去年の試合でバッティングした顔馴染みの2名の選手もチェックしていた。
(注・昨年良かったポイントからのチェックは王道?)
30分程大雑把にチェックしたが、私には無反応である、しかし他の選手はキロアップを2本程抜いていたので「ココは生きているか…」確認ができたので先を急ぐ事にした…。
ショアラインを流していると小さなハンプが魚探(ローランス)に映った。
テキサスリグでチェックしてからバイブレーション、シャッドとキャストを繰り返していくと待望の韓国バスが反応した。
サイズは700g前後のバスであるが非常に引く。
ジャンプも豪快で1m位は水面が飛び上がる位である。
充分な引きを堪能してからランディングをした。
「久しぶりだね、明日はデカイ~アボジ(父)かオモニ(母)をね」
素早く山立てをして
「私の明日のキーパー場かな?」という思いで移動しながらの“何気にキャスト”をしリトリーブを開始していると「クンッ」とザッカー(ゴールドスパーク)が押さえ込まれるようなバイトがあり反射的にフッキングをすると重い感じだけのファイトが手に伝わる。
「?デカイのか?フッキングの場所が悪いのか?小さいのか?」
ゆっくりと手元の寄ってきた魚体を見た時に
「…デ、デッ、デカイ…」
ビックバスと目が合った瞬間に覚醒したかのようにビックバス特有の反撃を開始した。
引きが重く、重いまま一気にドラグが悲鳴をあげる。
数分のやりとりでハンドランディンしたビックバス。
試しに日本より持っていった2キロ対応のバネ秤で量ってみると“ビーーン”とバネ秤を振り切るほどのバスである。
久々のビックバスをみて、“嬉しい”のと“明日釣りたかったよ”という複雑な気持ちである。デジカメもないので記録もできない。
誰かに見せたいが、見せたくないという心境の釣り人になっていた(笑)。
という事でココを『アボジハンプ』と名付けてみた。
その後、可もなく不可もなく、12時までにはほぼ貯水池を一周した。
バスの反応は暑さの為か、あまり活性が良くないように思う。
ざっとやった感じでは、カレントの効いたエリアやポイントでバイトがあるがサイズは800gアベレージである。
そんな時、日本から一緒に来たRaizou君に会う。
「初めての韓国バス達は遊んでくらたかい?」
「はい、キロアップもポロポロですが800g位はイージーですよね?楽しいですね!」
「え?私はイージーではないけどポロポロです…」
「もう少しチェックしたら上がりますよ…飲み物も無くなったし、腹も減ったので…」
「ああ、プラは17時まで出来るけど…ボートをつけた桟橋の上で飲み物と簡単な食事はできるよ」
「わかりました!SHINGOさんは何時に上がります?」
「たぶんギリギリまでプラをすると思うから…」
「頑張って、でも日射病にならないように…」
と会話で分かれてから、私が一気に真剣なバスプロモードに突入したのは言うまでもない(苦笑)。
昨年のボイルエリアをチェックし1キロアップを何本か釣り「今年もココは、いけそうだね(期待)」と自分に言い聞かせてランガンをした。
という事でココを昨年同様に『ボイルエリア』と名付けてみた。
13時位にジョォンとバッティングした。
「ベリーホットだけどナイスフィッシュは釣れるかい?」という“ルー大柴”も顔負けの会話である。
「OKです、だからもう上がります」
「え?もうストップフィッシング?」
「ハイ」
彼と分かれてから、さらに一層も二層も真剣なバスプロモードに突入したのは言うまでもない(日本でも滅多に突入しないのに…苦笑)。
陽射しは厳しく、日焼け止めを塗った上からでもお構いないにチリチリと肌を焼く。
風が吹いてきたが熱風である、しかも微妙に風向きが安定しない。
ふと周りを見ると誰もいない。
「あれ?」
シンガル貯水池は四角い地形なのでだいたい一望できるのだが2艇位しか見えない。
「みんな上がったのか?上がったんだな?…貸切か?…貸切だ!!」
貸切状態になったので魚探は掛け放題。
キャストも自由に投げ放題。
元気で過激な陸っパリマンに注意さえすれば好き放題である。
『真夏の開放感が全開』である。
ナチュラルハイ状態が良かったのか、明日狙うエリアが一気に見つかった。
『オモニ(母)岬』
『チング(友)岩』
『絶叫の岬(陸っパリマンが叫んでいる岬)』
『・・・』
午後3時の段階で20本以上6キロ近くは釣った。
これだけサイズを選ぶように釣ると最高の気分にもなるが、バスの行動が少しでも理解する事ができたのが嬉しい。
そこで明日のウイニングウエイト予想を6キロ半とした。
それは、狙うバスがスポッツ系なのと、風が安定しない為である。
それに今日は貸切状態なので釣れてしまった感がある。
私の狩り方も決まった。
今回は、シャッド、ミノー、ジャークベイト、ノーシンカーをメイン使ったフィーディングバスに的を絞った“狩り方”である。
なぜか釣れるカラーの条件もハッキリしてきた。
さらにバイブレーションと、条件によってはテキサス、ラバジーで反射的な狩り方で確率は低いがビックな2キロ前後が混ざれば…。
逆に無風で低活性、ノーフィーディングなら4カットテールのノーシンカー、各サイズのヤマセンコーのノーシンカー、スモラバに3インチカットテール、3インチヤマセンコーのダウンショットである。
しかし、この段階で“身体がシャッド、ミノーのリズム”になっている…変更は難しいが頼れるフォローベイトがあるので気は楽である。
午後4時半の段階でさらに20本近く釣り8キロ近くまでウエイトを上げた。
ただし、2キロ前後のバスの暴れ方は半端じゃない。
ビックウエイトの出る試合になる可能性も出てきた。
事実、使用したシャッド、ミノーの既製品(標準装備)のフックでは簡単に伸ばされる。
ビックバスを数本は掛けているし、大事なシャッドやミノーをブッチ切られてもいる。2個しか持っていないスゴイバイブもブッチ切られた(推定は2kg前後か…)。
様々な思考が交差し、決めた釣りを展開して16時45分に桟橋に戻る。
ココまで煮詰めたのだが、手持ちのポインター65、ベビシャ60、K-1ミノー、ザッカー、姫、スゴイバイブが数個しかない。しかも釣れるカラーはさらにない。
「明日の試合終了まで持つのか…ぶっち切られるなよ…」
16時45分に桟橋に戻ると、みんなが待ち草臥れた顔である。
しかも腹ペコ状態みたいである。
そんな顔を見ていたら、私自身何も食べていない事に気が付いた(笑)
「SHINGOさーーん、頑張りますね、腹減りました~」
「頑張りますよ、ミーも腹がハングリー。しかもベリーハングリーね~」
「SHINGOさーん、ナイスフィッシュは?」
「出たよ!明日はビックウエイト試合の可能性も出てきたね」
「へえー何キロ位ですか?」
「通常なら6キロ前後かと思うけど、8キロ弱の可能性が出てきたよ」
「…(絶句)」
「…」
大体の選手は5キロ~6キロ位釣っている様子。
中には9キロ釣ったという者もいるが…。
そんな話をワイワイしながら片付けをして
会場設置をしている役員やKBのオウ会長に挨拶した。
「よく来ましたね(注・日本語が少し話せる)」
「ありがとうございます」
「お腹減りましたね」
「はぁ…」
「では、夕飯を食べにいきましょう」
「はぁ・・・」
一緒に夕飯に行く事になった。
「SHINGOさんは何を食べたいですか?」
「私達は、よくわからないので任せます」
「では、後から付いて来て下さい」
「はい…」
ジョォンの車に乗りオウ会長を追う。
シンガルの町中にはいる。
懐かしい町並みである。
喧騒と活気が充満している。
初めて入る店(韓国小料理屋)は雑居ビル一階の奥にあった。
オウ会長が
「今日は、韓国のコース料理です」
「はい」
前菜
さしみ…ヒラメ
肉1…牛しかわからない
野菜…ドレッシング
肉2…牛しかわからないが旨い
チジミ…
スープ…辛いけど旨い
魚…ソイの丸上げ
肉3…牛?
フルーツ…スイカ
その他記憶にあるモノ…
小カニの甘辛煮…なかなか美味。
キムチ類…特にオイキムチ。
酒…ジンロとビール
何品出てきたのかわからない。
「全体的に安心した美味しさだね」
焼きながら奪い合うスタイルもいいが、たまには安心してゆっくりと食べるのも良い。そんな韓国料理に感謝です。
それとも、私が今まで体験した韓国での食事スタイルは“せっかち(パリパリ)スタイル”が多いのは、連れて行ってくれる友人が釣り人だからか(謎)。
食べて飲んだ宴が終焉に近づきオウ会長より
「明日は頑張ってください。でも今回は韓国の選手が優勝します」
「はい、ベストだけはベリーベリー尽くします」
3年前に優勝して、去年も優勝したからなのか完全にマーク状態である(苦笑)。
しかし、そんなマークも気にしていられない。合宿所に戻り皆と反省会(?)と呑み会をしながらライン巻き替えやタックルの整備をする仕事が残っている。
ゴソゴソと“妄想を満載にした頭”でタックルの準備を始める。
今日の感じから、スピニングのラインを東レバウオのスーパーフィネスの5ポンドと5.5ポンドに巻き替える。
ベイトは 、東レバウオの14ポンド、16ポンドに巻き替える。
「これでビックバスもラインブレイクさせないぞ…」
シャッド、ミノーのフックも既製品では伸ばされるので、がまかつのトレブル21に全て替える。テキサスにはバルキータイプのフックをセットした。
「これでビックバスにも伸ばされないぞ…」で用意したのが下記のタックルです。 |